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片桐勝則の日々つれづれ
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NO,200                                       2016年 1月28日

 今こそ手を取り合ってひとつに                  発行 のべやま動物診療所   

http://katagiri.konjiki.jp/         すばる            TELFAX 98-4220

 寒中お見舞い申し上げます。やっと冬らしくなってきた野辺山高原。雪が降ると雪はきが大変ですが、雪がないと夏の水不足も心配になります。一面真っ白な銀世界、そんな中で、我が家の小さなホットな話題です。12月に二人目の孫が誕生し、先日、二人の孫たちが戻ってきました。雪の白、真っ青な冬の空、そして赤ちゃん。赤・白・青を楽しむ今日この頃です。そして、赤・青・緑の芽吹きの季節が待ち遠しく、なんとなく暖かさを増す日の光に期待する日々でもあります。

《TPPと畜産クラスター事業》

お詫びと訂正です。先月号で「畜産クラスター事業」を「畜産マイスター事業」と書き間違えてしまいました。すみませんでした。「クラスター」とは、ブドウの房、いろんな機関が連携するという意味だそうですが、先日、畜産クラスター協議会を立ち上げたけれど、この補助事業を利用する農家がいないのではないかという話をお聞きしました。ハードルが高すぎるのか?これは参議院選挙を前にした安倍自公政権の農業に大打撃を与えるTPP対策の先取り、人気取りの対策の一つということです。しかし、甘利TPP担当大臣の辞任もうわさされ、TPPの調印(2月4日予定)までこぎつけることができるのか、はたまた調印しても国会での批准となるのか?大筋合意したとはいえ、今年の11月のアメリカの大統領選挙の結果によっては、ひっくり返る可能性もあり、有利な補助事業とはいえ、今、この時期に酪農畜産業を大きく一歩踏み出すには、よほどの知恵と勇気が必要になると思えます。

TPPによる農業関係の被害額を3年前よりも大幅に低く見積もった農水省。国の基幹産業としての農業の位置づけ、基本姿勢にかける安倍政権に、TPP=NO!の声を、今年の7月の参議院選挙で示そうではありませんか。

《家畜死体冷却保管施設運営状況から》

 南牧村にある死亡した家畜を一時冷凍保管する施設が稼働して、早くも19年目になります。この施設ができる前は、死亡した家畜は、村内各地区に指定された斃獣埋設地に埋めていましたが、指定地が手狭となるなどの課題があり、関係機関で協議して、この施設を建設しました。斃獣はすべて、運搬業者に依頼し、群馬県の化製場に搬入していました。しかし、アメリカの貿易センタービルなど同時多発テロが起きた2001年9月11日の同日に、日本国内第1号のBSE(狂牛病)が発見され、それ以降、斃獣はいったん家畜保健衛生所で、BSEの検査を済ませ化製場に搬入することになりました。

 この施設の利用状況実績から平成26年度の牛の死亡頭数を見ると、24カ月以上の牛は253頭、生後3か月以上24カ月未満は23頭、3か月未満は186頭になります。JA長野八ヶ岳管内の小海町・川上村・南牧村で飼養されている牛の内、合計465頭の牛が、1年間に死亡したことになります。

 決算書から運営にかかる経費は、約1千万円ですが、飼育農家の負担金約700万円と各自治体等からの負担金130万円、そして繰越金で、賄われています。24カ月以上の牛の農家の利用料は、1頭あたり2万2千円です。この利用料の中には、保管施設から家畜保健衛生所、家保から群馬の化製場までの運搬料とBSEの検査料等が含まれます。このうち、BSEの検査料は、国の補助金として県の畜産会経由で各農家に還付されます。したがって、農家の実質の負担金は、1頭当たり1万7500円になります。

 私も気づかずにいたのですが、BSEの検査料については、国から補助金が出るという事で、平成25年度から村から農家への「BSE対策事業補助金」約百万円が、削減されていました。ですから、平成24年までは、死亡家畜の負担金は、1万3000円だったことになります。発足当時の負担金は、BSEの検査がなかったので、一頭あたり5千円でした。当時に比較すれば、3倍の利用料という事になります。

 死亡畜をこの冷却施設に搬入する際は、獣医師の「死亡確認書」の添付が義務付けられていますが、私達獣医師は、この確認書の作成に当たっては、見舞金の代わりというわけではありませんが、発足当時から現在まで無料で発行しています。

 村は、この施設の運営補助金として48万円ほどを負担していますが、平成25年度から削減した約100万円の予算を他の畜産振興費用に振り向けても良かったのではないかと思います。例えば、現在、蔓延が心配される牛白血病の検査費用に、新たな予算を充てるなど提案したいと思いますが、農家の皆さんなど関係者の考えを要望として村に上げるなどの運動も重要かと思います。

 なお、南牧村は、畜産育成事業基金として約7千万円積み立てていて、伝染病発生時に備えています。また、毎年この基金を取り崩し、市場に出荷する肉用の育成牛のワクチン接種の半額補助を行っています。年度末には、取り崩した金額をそっくり新たに積み立てて基金残高を一定額に保っています。

《おかげさまで「昴」通算200号》

 のべやま診療所だより「昴」も、開業した1999年4月から毎月発行を続けて200号となりました。みなさんに支えられて、あっという間の17年間、何とか継続してやってくることができました。心から感謝申し上げます。

 私自身、還暦を迎え、今までのように体力気力が付いてはいかないだろうと思っていますが、地域の皆さんのたとえお一人でも読んでいただいている間は、もうひと踏ん張り、していきたいと考えています。もちろん引き際の大切さも考えながら、還暦とは、残された人生をどのように過ごすのかじっくり熟慮する、そういう節目の歳だと思っています。

《姉妹都市フイリピンのトリニダット町へ表敬訪問のため留守になります》

南牧村と議会が、2月23日から29日まで、フイリピンに行くために、私は留守になり往診できません。留守中、ご迷惑おかけしますがよろしくお願いいたします。議員が行くより、民間交流に村の予算を充てた方がより有意義と思いますが…?!

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